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【行ってきました】モーリス・ベジャール・バレエ団 ジル・ロマン記者会見
11月に来日予定のモーリス・ベジャール・バレエ団、ダンスに愛と革新をもたらした天才、モーリス・ベジャールがこの世を去ってから 早10年。その節目の年をむかえるにあたり、NBSでは「モーリス・ベジャール没後 10 年記念シリーズ」を展開することとなり、その第一弾として、ベジャール自身のカンパニーであるモーリス・ベジャール・バレエ団(以下 BBL)が来日の運びとなりました。
2017 年は、1967 年のカンパニー初来日から 50 年という記念の年でもあり、このたびカンパニーの来日に先駆け、芸術監督のジル・ロマンによる記者会見が行われました。会見レポートと公演情報をあわせてどうぞ。最後に驚きのニュースもありますよ。
モーリス・ベジャール・バレエ団
ジル・ロマン、那須野圭右記者会見
司会:モーリスベジャールに対する思いとモーリス・ベジャール・バレエ団の活動をお聞かせください。
ジル・ロマン:19歳の時からたくさんの時を一緒に過ごしてきました。ひと言では言いあらわせませんが、彼の作品を稽古するとき、いつも彼と一緒にいるように感じています。そしてバレエ団では、ベジャールのレパートリーの上演とあわせて新作の上演を年に1~2作品行っています。
司会:那須野さんのモーリスベジャールに対する思いもお聞かせください。
那須野圭右:僕からするとおじいちゃんみたいな感じですね。16歳の時に初めて出会ってからあまり直接指導されることもなく、どちらかというとジル・ロマンからベジャールのバレエの指導を受けていたので、僕にとってベジャールさんは肩をもんだり、車いすを押したり、一緒にご飯食べたりとでおじいちゃんみたいな存在ですね。尊敬できる芸術家ですが、家族みたいな感覚です。
司会:「アニマ・ブルース」について教えてください。
ジル・ロマン:この作品はユングからインスピレーションを受けた作品で、ひとりの人間の内部の男性であれば女性的な、女性であれば男性的なもう一人の補完的な人格が存在するといったアイデアに基づいてバレエの作品にし、音楽はコンテンポラリーを選びました。自分の中ももう一人の自分を認めることによって成長することを表現しています。
司会:「兄弟」はモーリス・ベジャール・バレエ団の那須野圭右さん、大貫真幹さん、そして三味線の吉田兄弟、美空ひばりさんの歌う「ラ・ヴィアン・ローズ」を使っていますがどのように創作なさったのでしょうか。
ジル・ロマン:この作品は那須野圭右と大貫真幹のふたりにインスピレーションをうけて何か作れないかと考えました。そして吉田兄弟は以前から知っていて、そこに圭右が美空ひばりの歌を見つけてくれてこの作品が出来上がりました。
司会:那須野圭右さんと大貫真幹さんは非常に仲がいいそうですが、この作品が作られる間のエピソードなどあれば。
那須野圭右:大貫と寝るとき以外はずっと一緒で、それをジルが見て、「お前ら兄弟みたいだな、それをバレエにしてみようか」と言って始まりました。そこに吉田兄弟の三味線と60年代、70年代の曲で作ろういったことでこの作品が出来上がりました。
司会:この作品に対してやはり思い入れは強いですか?
那須野圭右:ジルが初めてメインのキャストとして作品を作ってくれた作品ですし、それを日本で上演できるのは嬉しいですね。
司会:「ピアフ」を選ばれた理由は?
ジル・ロマン:この作品を選んだ理由は、この作品の世界初演が日本であって、日本で再演すべきと思いました。それを上演するキャストも揃っていますし、作品としても振付としてもとても素晴らしいと思いますから。
司会:ベジャールの金字塔ともいえる「ボレロ」、どのように踊られるべきと思いますか?
ジル・ロマン:この作品は日本公演ではとても大切なものと思いますし、ベジャールの振付の傑作だと思います。そして東京バレエ団でもとても素晴らしい公演を行っていることも知っています。
司会:ベジャール・セレブレーションで上演される作品、どういった基準で選びましたか。
ジル・ロマン:モーリスの作品、モーリスのための祝祭としてモーリスの作品をパノラマとして皆さんにお見せしたいと思いました。知られている作品もあればそうでない作品も含んでいます。すでにローザンヌでは上演したのですが、そこからまたかわっていきます。なぜかというと東京バレエ団が参加してくれることになったからです。まだ作っている途中ですが、これからまだ新しい作品が追加されることになると思います。そしてもうひとつ大事なのはモーリスのお祝いをこの日本でするのであれば東京バレエ団抜きでは考えられません。私たちのとってかけがえのないバレエ団であり、モーリスも多くの作品も提供したりと深い関係を築いてきたからです。
司会:那須野さんは「Béjart féte Maurice(ベジャール・セレブレーション)」の振付の指導を東京バレエ団にしていますが、指導に心掛けていることは何でしょうか。
那須野圭右:ベジャールの作品の動きのひとつひとつには意味があります。ただ動画とかをみて踊るのではなく、これまで僕が20年間ベジャールやジルに指導されてきたことを、フランス語を日本語に直訳したのでは正確になかなか伝わらないですが、できる限りわかりやすく伝えられるように指導しています。
司会:モーリス・ベジャール・バレエ団にとって、そしてジル・ロマンにとって東京バレエ団と共演することとは。
ジル・ロマン:私にとってもカンパニーにとってもそしてモーリスにとっても他者と交わること、コラボレーションすることはとても大切なことと思いますし、没後 10 年記念を東京バレエ団とコラボレーションすることはとても不可欠であり重要なことだと思います。
司会:最後におふたりから日本の皆さんに向けてメッセージをお願います。
ジル・ロマン:日本の皆様から頂くご声援に感謝いたします。この秋のツアーで進化した私たちのバレエ団が皆様とまたお会いできることを楽しみにしています。
那須野圭右:ベジャールが亡くなって10年の節目の年に来日公演ができて、日本人として日本で踊れるのはとても光栄です。そして個人的なことですが今回の来日公演がたぶん最後の舞台になると思いますので皆さん見に来てください。
「モーリス・ベジャール没後 10 年記念シリーズ」として多くの公演が予定されています。
前夜祭 東京バレエ団〈20 世紀の傑作バレエ〉にて「春の祭典」を上演
東京バレエ団
第1弾 モーリス・ベジャール・バレエ団 2017 年日本公演
A プロ:「魔笛」、 B プロ:「ボレロ」、「ピアフ」、「アニマ・ブルース」、「兄弟」
モーリス・ベジャール・バレエ団
モーリス・ベジャール・バレエ団
第2弾 モーリス・ベジャール・バレエ団&東京バレエ団 合同公演「Béjart Celebration」
モーリス・ベジャール・バレエ団&東京バレエ団
第3弾 東京バレエ団 ベジャールの「くるみ割り人形」
東京バレエ団
モーリス・ベジャールはこちらもどうぞ。
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