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バレエの巨匠たちvol,2 『モーリス・ベジャール』
前回はエトワール中のエトワール「マニュエル・ルグリ」でしたが、今回はダンサーではなく振付家にスポットをあて、日本でも東京バレエ団がその作品を多く演じていた20世紀最高の振付家と言われる「モーリス・ベジャール」の特集です。
シルヴィ・ギエムが、世界各地のファイナルツアーの締めくくりとして昨年12月31日、ラストステージとして「東急ジルベスターコンサート 2015-2016」の年越しカウントダウンで踊った「ボレロ」も彼の代表作のひとつです。
モーリス・ベジャール
1927年1月1日フランスのマルセイユに哲学者の息子として生まれる。1945年にはマルセイユのオペラ座にコール・ド・パレエとして入団した後、ヨーロッパ各地のカンパニーを渡り歩いた。その後1954年にジャン・ローランとともにエトワール・バレエ団(1957年にバレエ・テアトル・ド・パリに改称)を結成し、「春の祭典」で成功を収めたのち、1960年に20世紀バレエ団を結成。「ボレロ」など数々の作品を生み、1987年には東京バレエ団に名作「ザ・カブキ」を振り付ける。
その後1987年には本拠地をスイス・ローザンヌに移し、20世紀バレエ団を改編し、ベジャール・バレエ・ローザンヌを創立。ここでも「中国の不思議な役人」など多くの作品を残し、東京バレエ団には三島由紀夫をテーマにした「M」を振り付けた。
最後の作品となった「80分間世界一周」は80歳の記念に創作を始めたが、未完のまま2007年11月22日、その生涯に幕を閉じた。
その後「80分間世界一周」はベジャール・バレエ・ローザンヌの後任の芸術監督に就任することになるジル・ロマンらによって完成された。
主な作品
1955年 : 孤独な男のためのシンフォニー(パリ)
1957年 : 3人の為のソナタ(エッセン)
1958年 : オルフェ(リエージュ)
1959 : 春の祭典(ブリュッセル)
1961 : ボレロ(ブリュッセル)
1964 : 第九交響曲(ブリュッセル)
1966 : ロミオとジュリエット(ブリュッセル)
1967 : 現在のためのミサ(アビニョン)
1968 : バクティ(アビニョン)
1970 : 火の鳥
1972 : ニジンスキー、神の道化(ブリュッセル)
1975 : Pli selon pli(ブリュッセル)
1975 : 我々のファウスト(ブリュッセル)
1977 : ペトルーシュカ(ブリュッセル)
1980 : Eros Thanatos (Athènes)
1982 : Wien, Wien, nur du allein(ブリュッセル)
1983 : 未来のためのミサ(ブリュッセル)
1986 : ザ・カブキ(東京)
1987 : レニングラードの思い出(ローザンヌ)
1988 : ピアフ(東京)
1989 : 1789… そして私たち (Paris)
1990 : ピラミッド(カイロ)
1991 : Tod in Wien (Vienne)
1992 : La Nuit(ローザンヌ)
1993 : M(東京)
1994 : 中国の不思議な役人(ローザンヌ)
1995 : À propos de Shéhérazade(ベルリン)
1997 : Le Presbytère… (Paris)
1999 : La Route de la soie(ローザンヌ)
2000 : 少年王(ヴェルサイユ)
2001 : タンゴ (Gênes)
2001 : Manos(ローザンヌ)
2002 : Mère Teresa et les enfants du monde
2003 : Ciao Federico en hommage à Fellini
2006 : ダンスの愛
2006 : ツァラトゥストラ
2006 : ダンサーの生涯
2007 : 80分間世界一周
来月13~15日には彼の代表作のひとつでもある「ザ・カブキ」が東京バレエ団により上演されますので、是非劇場に足を運んでみてください。
モーリス・ベジャールの“忠臣蔵” 「ザ・カブキ」2016
Sylvie Guillem – Bolero @TOKYU SILVESTER CONCERT 2015/12/31
The Ninth Symphony by Maurice Bejart